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特別取材

真の安心・安全とは 大震災で得た教訓(1)
特別取材
2011年4月18日 13:18

九州大学 大学院工学研究院 建設デザイン部門 教授 大塚 久哲 氏

 1カ月前に東日本を襲った、未曾有の大地震と大津波。今なおその爪痕は生々しく残っている。これまで行なわれてきた防災の意味、今回のことを教訓に私たちが取り組むべき防災の姿とは―。九州大学大学院工学研究院の大塚久哲教授に話をうかがった。

<原発事故は「人災」>

 ―今回の地震では、地震の規模に加え想定以上の津波によって被害が拡大しました。

福島第一原発事故 大塚 被害が拡大した大きな要因として、災害に対する想像力の欠如が挙げられると思います。
 たとえば、今回甚大な被害を受けた福島原発では、想定津波高を5mあまりとしていました。しかし、今回の地震の波高は少なくとも14mとされており、これによって原子炉建屋を含む諸施設が冠水・破壊したと考えられます。大事故に至る直接的な原因は冷却用非常用電源の機能停止であり、これは津波が原因とされています。結果的に、福島原発では原発事故対策の3原則である「止める・冷やす・閉じ込める」のうち、「止める」だけしか行なえませんでした...(⇒つづきを読む)


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