2011年1月30日、市長の任期満了に伴う選挙の投開票が行なわれ、472票の僅差で前福岡県議の藤田陽三氏(68)が現職の平原四郎氏(60)を破り、新筑紫野市長として船出を果たした。一般に「現職強し」といわれるが、藤田氏は県議5期20年の実績があり、さらに組織を中心とした選挙戦を展開したのが結果に結びついた。ちなみに、隣接する春日市・太宰府市では、4月24日の統一地方選における市長選で、それぞれ現職が再選を果たしている。
藤田氏は「厳しい選挙戦でした。(表明が)出遅れた分焦りはありましたから」と市長選を振り返る。今後の方針としては、大枠として近隣の市と連携を深めながら開発を行ない、住みよいまちつくりを進めるとしている。また、公約に掲げた市庁舎の建て替えなどは「市民に直接是非を問いたい」として慎重な姿勢を保っている。そのほかにも観光振興、公共工事のあり方など同市が取り組むべき課題は山積している。
同市は、福岡都市圏内として潜在能力の高い地方自治体といわれている。そのなかで、長年における県議としての実績を持つ藤田新市長の手腕に期待が寄せられている。
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