4月10日に投開票が行なわれた福岡県知事選で、みんなの党が福岡出身のタレント・武田鉄矢氏に出馬を要請していたことがわかった。同党関係者によると3月上旬、九州地区の幹部が「武田氏に声をかけたが断られた。誰かほかにいい人がいないか?」と、周囲に相談していたという。
同知事選では、元内閣広報官で現福岡県知事の小川洋氏と共産党推薦の元北九州市議・田村貴昭氏の2名が立候補。小川氏を民主・自民・公明・社民・国民新が相乗りで支持・支援し、福岡経済界、連合福岡をはじめ各界団体が支持したことから、告示前に優劣が決した。そのため、選挙期間中は「しらけムード」に陥り、投票率は過去最低の41.52%を記録した。
一方、告示直前まで、さまざまな政党、団体、個人が第三の候補を擁立することを模索していた。有権者の間では第三の候補出現を待望する声も強く、鳩山邦夫元総務大臣の二男・二郎氏が、出馬表明報道がされた当日夜に出馬断念報道がされるといった混乱(?)も生じている。そのほか、福岡出身の大物ジャーナリストなど、水面下でいろいろな名前が浮かんでは消えていった。
歴史を語るうえで「もしも」は禁物だが、福岡で知らない人はいない武田氏が"もしも"出馬すれば、有権者の関心はおそらく高まったのではないだろうか。
【山下 康太】
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