<内閣不信任決議の行方>
菅直人政権に対する不信任決議案が、1日夕方、自民、公明、たちあがれ日本の野党3党により共同提出された。きょうの午後に開かれる衆院本会議で採決される。民主党執行部は否決した上で、造反者には除籍(除名)などの厳しい処分で臨む方針だが、小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が不信任案に賛成する意向を固めており、攻防は予断を許さない状況にある。
菅政権への不信任決議案は東日本大震災、とくに東京電力福島第一原発の事故およびそれに伴う放射能汚染に対する処理の不手際を巡るもので、1日も早い復旧・復興を願う被災者のみならず国民に対して大義のない政変劇である。
7年前の山口銀行頭取交代劇においても、情報漏洩問題や外部の保険外務員による人事介入の排除など、長年続いた旧体制からの脱却を試みて改革を推進した田原頭取(当時)に対する不信任決議が、取締役会では可決された。それはあたかも福島原発の放射能以上の土壌(風土)汚染であった。汚染処理ができなかった山口FGは今も頭取交代劇の後遺症が続いている。
【北山 譲】
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