GIS(地理情報システム)をご存知だろうか。自治体などでは導入が進んでいるが、民間人がそれを利用することは皆無に等しい。しかし、その情報の量、精度には圧倒される。北九州市の総合建設コンサルタント・(株)ひやむた(本社:北九州市八幡西区穴生、谷口賢二社長)でGISを実際に見せてもらった。
GISとは、位置に関する情報を持ったデータを総合的に管理・加工したものを視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にするシステムのことを言う。データ上の地図の上に何百万というデータが組み重ねられたもので、目的によってデータを自由自在に操り、見ることができる。莫大な土地情報を扱う官公庁にとっては、従来のような紙ベースではなく、パソコンひとつで必要な情報を取り扱えるため、非常に効率的だ。しかし、導入するメリットは官公庁だけでなく民間企業にも大いにある。
では、民間企業においてどのような導入メリットがあるのか。まず、顧客管理。たとえば個人向けの営業を行なっている会社であれば、どこの地域にどのくらいの顧客がいて、どんな商品を販売したのかなどの顧客情報をパソコン上のデータで正確に把握することができる。逆に営業が不足しているエリアも特定できる。次にエリアマーケティング。飲食業であれば店舗出店、物流業であれば拠点配置の計画をより効果的なものにできる。しかし、日本では官公庁以外にあまり浸透していないため、導入コストが高い。そこがネックだ。
ひやむた社は、『固定資産評価システム』や『水道情報管理システム』などのGISシステムを独自で開発しており、そのシステムは、多数の官公庁などで導入されている。しかし、導入済みの自治体が増えており、官公庁だけでは限界があるというのが本当のところ。谷口社長は「民間へアピールしてもなかなか投資してもらえない。」と自社製品の確固たる自信を持ちながらも悩みを話す。
しかし、投資に見合うだけの価値は、実際にGISを目にすれば感じられるはずだ。導入する側にとってはある種の冒険となるが、手にすればあらゆる可能性を拡大できる。官公庁の枠を超えたひやむた社の挑戦はこれから始まる。
[COMPANY INFORMATION]
(株)ひやむた
北九州市八幡西区穴生2-3-30
電話:093-641-5566
URL:http://www.hiyamuta.com/
◆建設情報サイトはこちら >>
建設情報サイトでは建設業界に関する情報を一括閲覧できるようにしております。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら