＜九州通販の勃興期　雨後のタケノコさながら＞

　九州は昔から、大衆の前で実演による販売方式や宣伝講習販売で鳴らした企業が多く根付いていることから、無店舗流通の有力企業が多い。通販はカタログ、チラシ、DMが中心で訪販はテレマーケティングやネットワークビジネス。福岡県を中心に、やずや、キューサイ、エバーライフ、メディアプライス、熊本の再春館製薬所、鹿児島の健康家族などは全国的に見ても売上上位にランキングされる老舗の通販企業である。

　一方、新興勢力でも、福岡のアサヒ緑健をはじめとして新日本製薬、JIMOS、悠香、通販王国、サンミリオン、マックスグローのほか、熊本を拠点とするえがおなど、売上高が数十億から百億円規模の通販企業がズラリ頭をそろえる。全体で2,000億円規模の巨大産業である。とくに健康食品を扱う九州エリアの通販企業は、（社）日本通信販売協会（以下、JADMA）の会員500余社のうち15％以上を占めるほど。

　「九州ではどうして健康食品通販が盛んなのか」とはよく受ける問いである。もちろん記述した企業は決して健康食品だけを取り扱っているわけではなく...（⇒つづきを読む）

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