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東日本大震災

ボランティアに需要と供給のミスマッチ~震災後100日経過、被災地は今(2)
東日本大震災
2011年6月21日 07:00

 宮城県仙台市の津波災害ボランティアセンター(以下、「VC」)では、災害からの立ち上げが早く、HPなどでボランティアに関する情報公開が積極的に行なわれているため、個人・団体を問わず県外からボランティアが多く訪れる。VCでは、被災者などからのボランティア要請、またボランティア希望者の受付を行ない、受付者を案件ごとに派遣するという体制をとっている。

仙台市内で被害の大きかった岡田地区 仙台市津波災害VCの関係者によると、100日を経過した現在も多くのボランティア希望者が訪れており、平日では200名から300名、休日では300名から400名の受付が続いているという。
 しかし、ボランティア受付者に対して要請の案件が減少している現実があるようだ。実際に、受付者の多い日では派遣する案件がなく、希望しているのに作業ができない人も出てきている。被災地での作業以外にも、VC内でのボランティア支援業務(貸出道具の管理・掃除など)もあるが、手付かずの被災地が多くある現実から被災地での業務希望者も多く、一部の希望者からは憤りの声もあがっていた。
 VCへボランティアの要請をした被災者からは、「ボランティアに対する遠慮から、要請が減っているのでは」という話が聞かれた。実際に被害を受け復旧が進んでいなくても、「ボランティアにわざわざ来ていただくのは申し訳ない」という気持ちが、一部の被災者間で生まれているという。

ラジオやツイッターでの情報配信も行なわれている ボランティア自身の安全性確保や被災者の要望を満たすためには、要請を受けてから派遣をするという現状の管理体制は変えようがない。そこで、ボランティア希望者(供給)を無駄にしないためには、被災者からの申請(需要)が望まれている。震災から月日が経ち、供給体制は整っている。VCおよびボランティアは、被災者のその一声を待っている。

(つづく)

【杉元 敦】

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