サントリーウエルネスが製造・販売するセサミンは、消費者から支持を受け、通販で売上げを伸ばしている。同社はセサミンを軸に中高年が求めるサプリメントのレパートリーを拡充し、2010年の売上げは500億円を超えた。順調に見える同社だが、セサミンの研究開発から通販で成功を収める至るまでの過程は、失敗の連続だった。研究開発に初期から携わり、セサミンの商品化を担当したサントリーウエルネス商品企画部長の新免芳史氏に話を聞いた。
<失敗した実験からセサミンを発見>
―御社が研究成果に自信を深めたというアラキドン酸(ARA)について、まずは研究に至った経緯をお聞かせください。
新免 私は弊社に入社する前、出身大学である京都大学の農学部で発酵についての研究に携わっていました。その研究室で1980年代後半に「夢の油を作ろう」というプロジェクトの計画が持ち上がりました。油はどうしても悪いイメージがありますが、実はそうではなく、機能性を持つ油もあるし、味もいい。当時、口に入れた時にカカオ油脂のように体温で溶けるくらいの柔軟さを持つ油を世界では求められていました。そこで...(⇒つづきを読む)
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