いつから韓国と日本は品格の差がついたのであろうか。韓国高速鉄道(KTX)とJR九州を比較すると恥ずかしさがこみあげてくる。
先週、韓国の釜山―東大邱(テグ)間の高速鉄道に初めて乗った。130キロの距離を40分足らずで到達した。乗り心地も日本の新幹線にひけをとらない。驚いたことに改札口というものはなく、駅の出入口でも車内でも切符のチェックがまったく無いのである。本当に鷹揚な仕組みである。大邱から帰るときに友人がプラットホームまで見送りしてくれたが、まったくのフリーパスなのだ。韓国国内の余裕が垣間見られる。
釜山駅とJR博多シティのターミナルの風格ぶりを下記の写真から比較していただきたい。
釜山駅はまさしく"ターミナル駅"の風格を漂わせている。『ターミナル』とは、人と人の交わりの場所という意味合いがある。駅内にはまったく商業施設の設置はなく(食堂はあるが)、圧倒的な空間が広がっている。凄みさえ感じさせられる。
ところがどうだ!!JR博多シティの写真を見て呆れないだろうか。百貨店の中に駅舎がある感じだ。駅ターミナルは人と人の出会いの場所として、数々のドラマを生んできた。心がときめいていたものだ。
博多のターミナルはまさしく金を奪われる空間になり下がってしまった。「人が集まればお金を落としてくれるだろう」という魂胆が見え見えである。日銭稼ぎの商人になり下がってしまったと言える。何か日本の衰退を物語る悲しい光景である。
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