8日、福岡市は、東区に居住する女性の腸チフスの発生届が同市内の医療機関からあったことを発表した。発表によると、発症した女性は、6月18日に症状が現れ、6月25日に入院。その後、転院を経て、症状が軽快であるため7月7日に退院している。
また、同女性は、6月6日に腸チフス患者として発生届があった男児の母親。同市によると、診療した医療機関は子から母へ感染したものと断定しており、同居している家族の健康調査を実施しているという。
腸チフスは、チフス菌の感染による全身性疾患で、潜伏期間は7~14日、発熱を伴って発症する。感染源は患者や保菌者の便や尿。39度を超える高熱が1週間以上も続き、比較的徐脈、バラ疹、脾腫、下痢などの症状を呈し、腸出血、腸穿孔を起こすこともある。
また、重症例では、意識障害や難聴が起きることもあり、無症状の病原体保有者はほとんどが胆嚢内保菌者で、胆石保有者や慢性胆嚢炎に合併することが多いという。
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