放射能汚染の可能性が高い牛肉が市場に流通している問題は、福岡市の消費者にも大きな不安を与えている。この問題の相談窓口である福岡市保険福祉局の生活衛生部 食品安全推進課によると、20日午後5時の時点で相談件数が200件を超えた。そのうち、一番多い内容は、「自分が買って保管している牛肉が該当しているかどうか」であるという。
問題の牛肉は福島県の農家から出荷された。17日、東京食肉卸売市場でせり売りされた牛肉から、食品衛生法の暫定規制値(500ベクレル/kg)を超える放射性セシウム2,300ベクレル/kgを検出。その一部が、福岡市の食肉販売業「柿安本店」(福岡市中央区天神1-4-1大丸東館地下2階)で、6月16日から19日までの間に販売された。
さらに19日、放射性セシウムに汚染されたえさ(稲わら)を摂取した可能性がある牛の肉が、福島県から出荷され、兵庫県西宮市食肉センターを通して福岡市内16施設に流通していることが判明した。福岡市は、これらの施設に対し、流通状況などの調査を実施している。
相談件数は、18日に122件、19日に52件、20日に33件(午後5時の時点)。流通先がすべて判明していないことから、今後も相談件数は増えていくものと思われる。市では、「該当する牛肉を自宅で保管している方は、食べないようにして、最寄りの保健所にご連絡下さい」と、呼びかけている。
問題の牛肉の固体識別番号は以下の通り。
1.0836502723(柿安本店で販売済)
2.0246244947
3.0249317976
4.0270610558
5.0427106828
6.0521504971
7.1248749348
8.1250256940
9.1251733440
10.1251229240
※2~10番については、サンプルが得られず、検査が実施されていないため放射性セシウムの濃度は不明。
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