東日本大震災で津波被害を受けた缶詰製造会社から運び出され、洗浄された缶詰が「希望の缶詰」として話題となっている。
この缶詰を製造したのは宮城県石巻市の(株)木の屋石巻水産。津波の影響で社屋は全壊、生産設備機械は使用不能となった。しかし、倉庫に保管してあったサバやクジラなどの缶詰は大量のガレキに埋もれてはいるが残っていた。社員やボランティアの協力を得て、ガレキのなかから缶詰を掘り出し、丁寧に洗浄して販売を始めた。
震災直後、食糧が不足していた際、掘り出された缶詰は貴重な食糧となった。そして、いつしか「希望の缶詰」と呼ばれるようになったのである。
【新田 祐介】
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