22日、ホテルオークラ福岡で福岡県商工会議所連合会主催「飲酒運転撲滅県民大会2011」が開催された。大会では、今年(2011年)2月9日に福岡県粕屋町で起きた飲酒運転死亡事故の遺族で『NPO法人はぁとスペース』代表の山本美也子氏が、参加者約1,200名に飲酒運転撲滅を訴えた。
大会冒頭、福岡県商工会議所連合会の河部浩幸会長は、「飲酒運転撲滅のためには、個人の自覚以外ありません。今回の県民大会を契機として、さらに住民・行政・警察と経済界が一体となって、飲酒運転を『しない、させない、許さない』ことを徹底し、福岡県から飲酒運転を撲滅していきましょう」と会場に呼びかけた。
その後、山本美也子氏が、亡くなった長男が通っていた私立博多高校の生徒と一緒に壇上に上がり、「なぜこんなことになってしまったのか、わが家も気がおかしくなるぐらい動揺しました。その瞬間から、普通の家族から被害者の家族となりました。通夜、葬式にはたくさんのお友だちが来てくれました。この人たちと一緒に飲酒運転を撲滅していけば社会が変わるかもしれないと、息子に最後、誓った想いは今でも覚えています。私たちは大人の責任として、私たちの手で飲酒運転撲滅をやり遂げ、社会を担っていく未来ある子どもたちに、飲酒運転ゼロのバトンを渡したいと思います。飲酒運転をゼロに、どうか、どうかお力を貸してください」と、涙ながらに訴えた。
同大会に参加していた女性は、「私も息子がいるから、山本さんの想いが痛いほどわかった。今後も、この事故、この想いを忘れることなく車に乗りたい」と語った。
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