説明終了後、委員からの「それだけね。まだあるんじゃない。云々」との声に対し、九州電力・大坪潔晴佐賀支社長は、「その後の質疑の際に答えようと用意していた内容」について追加説明をはじめた。
<完全に私の聞き誤り、認識誤り>
大坪潔晴参考人「それでは、追加して説明をさせていただきます。知事のほうから8月15日に特別委員会のほうに資料を出されておりますので、そのなかでご指摘あった部分について今私どものほうから説明をできる分についてご説明したいと思います。
まず、第1項目の『メモそのもの』のところについてでございますけれども、知事のほうから『私が発言した項目自体について異存はないが、その内容ニュアンスについては相当違っている。すべて知事が主語になっているけれども、基本的にはそのときの情勢について話したもの』というふうにご説明があっております。当社の認識でございますけれども、今ご説明した部分と重なる部分もございますけれども、面談メモのほとんどの部分は記憶に基づいて作成したものであり、したがって知事が発言された言い回しや文言などを正確にそのまま記録したものではないという部分がございます。この時期、業務が輻輳していたということもあって、メモを短時間にまとめたいという気持ちがございましたので、知事のお話を3人一緒に聞いたということから、すべてを書かずとも3人の間では理解できるという前提で、知事の言葉を相当はしょって簡潔な表現で書いてしまったというところがございます。
それから、我々、昼食時に3人で話したことが頭にございましたので、自分としてこうしたいという考えを念頭にメモを作成したという部分で、言葉がかなり私の言葉で書いた部分もあるということでございます。それから、メモは備忘録的なものとして作成したということなので、すり合わせなどをしていないために、かなりのニュアンスの違いというものを残してしまったということでございます。
それから、ポツのふたつ目、『発電所再開』ございますけれども、『肝要である』などの単語について、これも私が使った言葉というところでございます。それから、知事のほうで補足ということで『経産大臣の来店予定について月末までに専門家の意見を大体聞き終わるということであったので』というようなことでご説明されていますけれども、面談の時点における見込みをおっしゃっているんだなというふうに私は受け取っておりました。補足されて説明された部分の事情については、その時点では説明されたかどうかは覚えておりません。
それから、3つ目の丸ポツ、丸ポツではふたつ目になりますけれども、3項目、20日からはじまったIAEA閣僚級会議への説得工作というものについて、知事のほうから、『かなり強い口調の強い表現のメモになっているけれども、説得工作すべし、進言というのはあたらない』というふうにご説明になっております。ここも、先ほど言いましたように、表現の(足らなかった部分)というのがございまして、IAEAのお墨付きなど国民の安心材料となるものを示していくことを考える、あるいは、それに向けて、実際の行動をするなどできることをすべきであって、県民の安心につながるような材料を提供してほしい。それをするのが国の役割ではないかという知事のもどかしいものを強く、そのときにはお話をききながら感じました」
宮崎泰茂委員「それを質問しているんじゃないんですよ、私は」
大坪潔晴参考人「それをもって説得工作とか進言とか頼りないというような表現でメモをまとめております」
宮崎泰茂委員「ちょっと委員長、委員長、委員長」
大坪潔晴参考人「それから、次の丸ポツでございますけれども、県民向け説明会、県民テレビ云々でございますけれども、『出席者、同席者のことなど、その時点における未確定な事柄について言及したのは行き過ぎと反省している』というふうに知事のほうで説明をされております。私どものほうも、そのような名前をあげて説明されたというふうに記憶しておりますけれども、番組出演者や構成について、発言の内容が知事個人の希望を言われただけなのか、あるいは、国と県の事務レベルで折衝中の途中経過として聞かれている範囲で我々におっしゃったのかというのは、その場ではわかりませんでした。
それから、その次の『県民の不安は原子力発電所そのものではなく』という項目ございますけれども、『そのものについての不安はあるが』というご発言を『そのものではなく』としたのは、私の記憶違いに際したものというふうに思います。それから、放射線医学の専門化についてのくだりの括弧内の発言は知事の発言ではないということでございますけれども、括弧内はメモ作成者である私が注釈として入れたものでございます。説明会は国主催であるため、知事説明のとおり、国の了解が必要だし、さらには出演依頼する専門家の了解が必要という言わずもがなのことではありますけれども、そこも付け加えたということでございます。
それから、5つ目については、先ほどご説明をいたしましたので、これについては省略をさせていただきたいと思います。
それから、最後、丸ポツ6つ目の『このような段取りを』につきましては、知事の発言そのものが、私はその場で知事会議のその場で兼務された、あるいは、直接関われた話というふうに認識してきいておったのですけれども、知事のほうから『メモのようなことは後になって聞いたということをあの場で説明した』ということでございましたので、完全に私の聞き誤り認識誤り、というところでございます。以上でございます」
宮崎泰茂委員「委員長、議事進行発言」
桃崎峰人副委員長「暫時休憩いたします」
宮崎泰茂委員「なんば休憩すっとね」
(傍聴席から苦笑)
【吉澤 英朗】
※括弧内はNET-IB編集部の補足です。
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