<北九州銀行の誕生までの経緯<16> 山口銀行の北九州への進出(4)>
山口銀行が「北九州銀行(仮称)」設立を発表した2009年(平成21年)3月26日からさかのぼること約2カ月前の1月30日、北九州市産業経済局が門司港レトロ観光列車の命名権(ネーミングライツ)の決定結果を発表した。
山口銀行が命名権を獲得し、愛称は「やまぎんレトロライン」(1年あたり2,940千円の金額)と名付けられた。
観光列車は、モダンでおしゃれなデザインを 「レトロ」をイメージする落ち着きのある重厚な「青」色で装い、小型のディーゼル機関車(DB- 10)がトロッコ客車2両をサンドイッチにしたスタイルであった。愛称は「潮風号」。
福岡銀行や西日本シティ銀行など他の金融機関から見れば、山口銀行が積極的に活動しているとの認識はあったかもしれないが、北九州市が募集した「門司港レトロ観光列車の命名権」を山口銀行が獲得したとの発表を受けて、ほぞを噛んだといわれている。しかしその時点において山口銀行の命名権獲得が「北九州銀行設立構想」の伏線であったと知る由もなかったと思われる。
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