<北九州銀行の誕生までの経緯<17> 山口銀行の北九州への進出(5)>
山口FGの福田社長は、「リテール・ユニバーサルバンキングの時代の到来」、「ポスト・ビッグバン 銀行勝ち残り戦略」、「金融・解体か再生か」(表題)などの著者である金融ジャーナリストの富樫直記氏に心酔。山口銀行の行員研修にも講師として招き、地銀の今後あるべき姿についての指針を講演させている。
福田社長は、富樫氏に金融論に共感し、新会社を設立した。
1.ワイエム証券株式会社
・設 立:2007年7月3日
・本店所在地:下関市豊前田町3丁目3番1号(海峡メッセ下関2階)
・資本金:12億7,000万円
・株 主:株式会社山口フィナンシャルグループ(50%)
東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社(50%)
・代表取締役社長:神代純英(山口銀行出身)
2.ワイエムセゾン株式会社
・設 立:2007年8月29日
・本店所在地:下関市竹崎町4丁目2番36号
・資本金:2,500万円
・株 主:株式会社山口フィナンシャルグループ(50%)
株式会社クレディセゾン(50%)
・代表取締役社長:曽我 徳將(山口銀行出身)
3.株式会社井筒屋ウィズカード
・設 立:1991年1月10日
・本店所在地:北九州市小倉北区船場町1番1号
・資本金:1億円
・株 主:株式会社山口フィナンシャルグループ(100%)
・代表取締役社長:秋重 考志(井筒屋出身)
注:2009年3月31日、山口FGは三越伊勢丹HDと株式会社井筒屋ウィズカードの株式譲渡契約を結び100%出資子会社化。
富樫直記氏の描く「銀行勝ち残り戦略」のために相次いで証券・カード会社を設立している。「井筒屋ウィズカード」の買収は、その先にある「北九州銀行設立」構想の一環だったのかもしれない。
【北山 譲】
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら