第95代内閣総理大臣に早稲田大学出身の野田佳彦氏が選出された。
戦後の総理大臣として早稲田大学出身者は、1956年12月に石橋湛山氏(55代)が就任したものの、脳梗塞で倒れ、わずか65日の短命内閣に終わっている。
その後、竹下昇氏(74代)、海部俊樹氏(76~77代)、小渕恵三氏(84代)、森喜郎氏(85~86代)、福田康夫氏(91代)と続いており、野田佳彦氏の就任で7人目。早稲田卒の総理大臣は東大卒の11人に続いて2番目に多い。
一方、慶応大学卒は、橋本龍太郎、小泉純一郎の2名。3人目の総理大臣を目指して海江田万里氏(慶応卒)が民主党代表選挙に挑んだ。民主党の小沢元代表(慶応卒)の支援を受けた海江田氏は、第1回の選挙で過半数を得て一気に総理の座を射止めようとしたが、143票でトップの得票を集めたものの過半数に達しなかった。第2位は野田氏で善戦して102票。
第1位の海江田氏と第2位の野田氏による決選投票の結果、野田氏が215票と第1回目の得票より113票上乗せし、海江田氏の得票177票を上回り民主党の党首に選ばれた。慶大出身者にとってみれば、この代表選は一敗地にまみれた早慶戦でもあったのだ。
一方、野田内閣の大臣の出身校別では、東大3人、京大3人、早稲田2人で、慶応はわずか1人。副大臣でも、早稲田5人、東大4人、京大2人で、慶応は1人と苦戦模様。
政界では、当面良い意味でも悪い意味でも「泥臭い何かを持っている」早稲田出身者の動向に注目が集まることになる。
【北山 譲】
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