飯塚地区の生コンクリート製造販売の代表格である、(株)坡平産業。先般6月に福岡地区生コン協組入りに向けて、本格交渉に入ったことを報じた。「販売価格を10,500円/m3へ戻し、各社経営の健全化を実施することが大きな意義目的」という同組合の思惑と、月間1万m3のシェア確保を、坡平産業は加入条件のひとつとしている。連日組合と坡平産業が交渉を続けているようであるが、具体的に進展したという話は現況聞こえてこない。
組合に近い関係者は「デリケートな案件で、何も話せない状況のようだ。大きく進展しているとは聞いていない」と、コメント。一方で、福岡市内の業界幹部は「関係者の話を総括すると、来週(9月12日の週)に何らかの答えが出るのではないだろうか。断片的にではあるが、両社間の交渉は続けられているがなかなか、着地点まで辿り着いていないという状況だろう。お互い譲れない条件があるのであろう。価格とシェアの鍔迫り合い。譲歩できるところは譲って、お互い納得できる話をして、まとまれば良いのだが...。正直先行きは未知数である」と、最終的な段階に入っていることを示唆。
業界全体が注目している両者の交渉は、大詰めに入った。相変わらず、福岡地区の生コン工場のミキサー車より、坡平産業のミキサー車のほうをよく見かける。感覚値であるが、福岡市東地区もさることながら、博多、中央地区も然りである。勢いは、一目瞭然である。このご時勢、価格には勝てないという証であろう。福岡地区生コン市況の動向は、坡平産業が握っている。
【河原 清明】
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