8月30日に名古屋地裁に自己破産を申請したオールサッシ販売(株)(本社:愛知県名古屋市)。福岡市中央区大手門の西鉄ビルに福岡支社を構えて30年近くなるだけに、福岡県下でも多くの販売先を有する。また、近年は凄まじい価格競争力で市場を席巻していたため、ゼネコン側からのオファーが集中。現在仕掛中の多くの現場でも同社経由のサッシが用いられていた。
それだけに、破綻の影響は現場への混乱となって現れているようで、ある中堅ゼネコンはオールサッシ販売の穴埋めのために正味8日間の現場ストップを強いられたとのこと。同様の状況におかれた現場は相当数あるとみられ、発注者側のゼネコン・工務店も事後処理に奔走しているようだ。
サッシ業界は施工業者の破綻が相次いでおり、そのたびにゼネコン側は同様の事後処理に追われている。業者選定に関して下請価格が重要な要素であることは疑いようのない事実であるが、価格だけで業者を選定すると想定外の追い銭が出ていくことになる。
【田口 芳州】
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