一流大学を卒業し、金融機関勤務という経歴を武器に「金融のプロ」とうたう輩が跋扈している話をしばしば耳にする。もっとも、この手の話は以前からあったのだろうが――。
近年、北部九州地区の経営者の間で話題になった人物がいる。この人物は20年近くにおよぶ金融機関勤務を経て、製造業者に財務担当として入社した。金融機関との折衝は非常に評判が良く、最新設備を導入に至った。さすがは「金融のプロ」と社内では尊敬の眼差しを向けられるようになった。
しかし、同時に妙な噂が流れだした。社員やパート従業員との間での金銭トラブルが発覚したのだ。結果として退職に追い込まれたこの人物であるが、その後従事した数社の企業でも金銭トラブルは発生していたようだ。取材に対して、ある経営者はこの人物を「詐欺師」とまで言うが、詳細は語りたくないという。金銭トラブル以外のトラブルもあったのだろう。
つい先日のことである。ある企業が飲食店を買収したという情報を得た。裏付けを取ろうと調べていたところ、どうやらこの人物の名前があがってきた。今度は何を企んでいるのかわからないところが気味悪い。これまでに、この人物が関わった企業は大なり小なり被害を受けている。経歴を武器に巧みな話術をもった自称「金融のプロ」はトラブルメーカーでしかないのだろう。経営者のみなさん、脇の甘さを見せれば付け込まれますよ!
【発信!北九州】
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