15日、「子供達を守る会@九州」から福岡市議会に対して、『市内小中学校における学校給食の安全確保に関する請願書』が提出された。同請願書には福岡市議9名の署名も添えられた。
同会のメンバーのうち15名が、議会事務局で、請願書を直接提出した。今回の請願事項は次の3点。
同会は福岡市内の小中学校に通う児童の保護者45名からなる任意団体で、今回の請願提出には15名が参加した。日ごろから小中学校給食の安全性に問題意識を持ち、個々に活動していた保護者達が、ツイッターでの呼びかけをきっかけに集まり、発足した。メンバーには震災後福岡に越してきた人たちも含まれている。
活動方針について、今回請願書提出に参加したメンバーのひとりは次のように語った。
「放射能の内部被ばく、外部被ばくは避けられないし、統計的にもどのような影響がどのくらいの期間で現れるかも分かっていない。保護者として、子どもたちを守るためにできることは、その影響を最小限にするための活動を継続することです。今回の請願書提出は、広く一般に活動内容を啓蒙していく意味も持っています」
学校給食の安全性に不安を感じながら我が子を学校へ送り出す日々のなかで、保護者ひとりの力では現状を打破できないという現実が、同会の活動をあと押しする。
「自分の子供だけでもお弁当に切り替えたいが、"自分だけお弁当"では友達の視線が気になるので、それも難しい。学校側から『お弁当と給食の選択が自由です』とアナウンスしてもらえるだけでも当面の不安は軽減できる」と、メンバーの主婦は語った。
学校給食の問題は、地産地消の推進とも関連が深い。放射能の影響が小さな食材を探すことは、福岡近郊で給食に利用できる食材を探すことにほかならず、遠地からの輸送コストの削減などその他の効果も期待できる。同会は今後も、教育委員会や給食センターとの協力関係を築きながら活動を行なっていくという。
【益田 啓光】
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