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高島市長へ愛の告知

第12回 水と緑と市民の共生を考える(中)~見捨てられた「川」
高島市長へ愛の告知
2011年9月24日 07:00
<シリーズ第18回>

市中心部を流れる那珂川 福岡市の玄関とも言える博多湾および博多は、古代より太宰府の外港として、大陸方面との貿易・交流などによって発展してきた歴史を持つ。また、福岡市には一級河川こそないものの、市域中心部を流れる那珂川や御笠川、市域東部を流れる多々良川、市域西部を流れる室見川など多くの河川がある。二級河川が13水系42河川、準用河川が10水系25河川、河川法適用外の普通河川が65河川と合計132もの河川があり、そのほとんどが博多湾に流れ込んでいる。
 このように、福岡市は「川」や「湾」などの水辺に縁が深い都市なのだが、その水辺が都市計画において有効に活用されているかといえば、疑問符が付く。

 「私は、福岡は『川を見捨てているまち』だと感じています。那珂川の川岸ひとつとっても、親水性に乏しく、人々が水辺で触れ合えるようなつくりになっていません。せっかくこれだけ都市部に川があるにも関わらず、これを武器として活用できていません」(有馬氏)。

 「たしかに、立ち並んでいるビルはほとんど川を背にしてしまっています。たとえば極端な話、ビルの1階に船着場があって川から直接移動できるような、そういう大胆な河川整備などを行なえたら非常に面白いのではないでしょうか」(石原氏)。

 2人の指摘通り、たとえば九州随一の繁華街"中洲"を要する那珂川なども、橋を渡れば天神、博多などの地域を分ける、単なる"境界"としての役割でしか市民に接していないように感じられる。もちろん、夜間の屋形船や那珂川から博多湾・能古島を行き来する水上バス「花天神」(運営:(株)能古マリーン観光)など、河川を利用していこうという動きもあるにはある。しかし、これだけ川に面している都市にしては、河川や船舶に関する予算や法律の面も含めて、まだまだ物足りない感がある。

(つづく)

【坂田 憲治】

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