西日本鉄道(株)(本社:福岡市中央区天神、竹島和幸社長)は、22日開催された取締役会において、佐賀市の(株)あんくるふじやの全株式(563株)を取得し、子会社化することを発表した。なお、株式取得日は10月17日を予定している。
西鉄のスーパーマーケットの株式取得は、2006年3月の北九州市の(株)スピナ以来5年半ぶり。あんくるふじやは佐賀県内および福岡県筑後地区にて酒店「あんくるふじや」25店舗、生鮮スーパー「あんくる夢市場」7店舗、業務用スーパーのFC店2店舗の計34店舗を展開。佐賀県内では地元のサガテレビでCMが放送されるなど認知度が高い。西鉄の流通業のメイン企業である西鉄ストアは西日本鉄道沿線に出店しているが、佐賀地区では北茂安1店舗のみ、筑後地区では小郡市、久留米市、柳川市などに8店舗の9店舗のみとなっている。
今回、西鉄があんくるふじやの株式取得を行なったメリットは、西鉄ストアと出店エリアがほとんど競合しないことが背景にある。生鮮三品売り切りスタイルを取る「あんくる夢市場」は佐賀本店のほか、佐賀県に鳥栖市弥生が丘、久保田町、唐津市、福岡県では久留米市小森野、同市三潴町、朝倉市甘木の計7店舗。小森野と三潴町には半径2キロ圏内に西鉄ストアがあるくらいでほとんど影響はないと思われる。
あんくるふじやの11年2月期決算は売上高150億300万円、西鉄のストア事業の11年3月期の売上高は767億5,600万円で合計917億5,900万円となり、イオン系列のイオン九州、マックスバリュ九州を除く福岡県の地場食品スーパーでは、マルキョウを抜き、サンリブ、マルショクに次ぐ3番目の売上規模となる。
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