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青木道生の企業経営戦略講座1-4 : 真のリレバンを目指して ~毎週水曜更新~
企業経営戦略講座
2011年9月28日 07:00

青木氏の実績と評価は非常に高く、多くの支持を集めている。 支援結果はこちら→

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 年に一度の決算に基づく財務分析レポートと予算損益計算書の作成、また月に一度の試算表の提出と当初計画の進捗状況の報告が、それほどまでに「面倒くさい」ことであろうか。

 赤字決算を計上したことで、企業が倒産することはない。資金繰りに窮したときに、企業は倒産の道を辿ることになる。資金繰りに窮した際、経営者が駆け込む窓口は、既存の取引銀行であることが一般的である。困った時だけ飛び込んで、日常の経営状況の報告も行わなければ、「救おう」という気にもならないことが一般的である。だからこそ、事務的に信用保証協会の申込書に記載を依頼し、その融資の可否の判断を、ほぼ信用保証協会に委ねるのである。

 つまり、リレーションシップバンキングとは融資そのものの行為を指すものではなく、企業と銀行との情報量を蓄積し、信頼関係を構築の上、銀行のコンサルティング機能の発揮を目指したプロセスを指すのである。真のリレーションシップバンキングを実現するためには、企業・銀行の双方が歩み寄り、現状以上の努力を行なわなければならない。現状のままでは、企業と銀行の双方が、不幸な結果になるという問題の認識では一致している。

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 まずは、銀行の支店担当者を味方につけることである。実務的にも、担当者が「この融資は絶対に通す」と、心に決めて、最終的に「どうにもならなかった」という結果は、ほとんどないのではないだろうか。銀行担当者も機械ではなく、人間である。徹底的に最後まで、審査部(決裁権限者)と戦い、承認を取り付けようとした稟議は、最終的には、(ある程度のケースにおいて)その通りになるものなのである。

 担当者にその気がないから、融資申込みの時点で「保証協会がこれ以上難しいと思いますので、当行では・・・」などと言われるのである。それは、企業サイドにも、銀行の担当者を自社に魅力を感じさせることができなかったという点では、反省すべきであるし、これが「銀行取引戦略」の失敗または未立案の結果である。

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 決裁権限者である支店長や、審査部の管理職は、支店担当者からの論理的な反論を待っている。「血気盛んな若手行員がいない」というボヤキを、多くの銀行・信金の管理職から耳にする。若手行員は皆、上位の決裁権限者と対峙し、協議することを恐れているのだ。それは、取引先の情報量の不足による、理論武装不足に起因する。明らかに知識も経験も、そして論理力も手上の管理職を相手に、支店の一若手行員が、「それでも融資したいんです」と、声高々に叫ぶことを、決裁権限者は心待ちにしている。

 「それでも融資したいんです」と、担当者に、銀行内部で叫んでもらえるような信頼関係の醸成を、企業と銀行の担当者レベルで構築して頂きたい。そしてその手段は、接待や贈答品ではなく、経営計画の策定と月次での進捗報告であることを、強調した。

真のリレーションシップバンキングの実現は、このようなプロセスの積み重ねにより、実現していくものである。

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