「別府ホテル清風」(大分県別府市)などを経営していた(株)ティージェイ(旧(株)清風荘)は、９月９日付で特別清算の開始決定を受けた。負債総額は約22億円。

　同社は、1931年創業、48年設立のホテル経営業者。観光ホテル「別府ホテル清風」にて集団旅行客の集客に注力。順調に売上を伸ばし、82年には「長崎ホテル清風」(長崎市)を開業。ピーク時の売上高は約49億円を計上していた。

　しかし、バブル崩壊後の消費低迷により、観光者及び宿泊者は減少。近年の売上高は20億円を割り込んでいた。設備投資に対する借入金も重くのしかかり、事業継続は困難と判断。今年（2011年）６月、ホテル再生事業などを手掛ける(株)九州ホテルリゾート(福岡市)に両ホテルの経営を譲渡し、８月に現商号へ変更。同社に金融債務だけを残す形で、特別清算の申請を行なっていた。

　現在、ふたつのホテルは新たにホテル経営を手掛けることとなった(株)九州ホテルリゾートの経営下で営業を継続しており、従業員も継続して雇用。取引業者との関係もそのまま引き継ぐ。旧経営陣は経営に加わることはなく、金融機関からの協調融資を受け、事業再建を目指す。

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