あるブライダル関連業者は、長年付き合いのあるブライダル誌への広告掲載をやめることにした。「掲載当初は他誌からの誘いもあったが、その会社とご縁があったのでそちらだけとお付き合いしてきた」のだが、「このところ強引な営業が目にあまる」という。
商品が売れた場合、広告代とは別にマージンが払われる。
この業者は、「高品質の商品を少しでも安く消費者に提供する」という理念で営業を続けてきた。「おかげでお客様の8割は紹介で来店された方」という自負を持つ。ブライダル誌の集客力に感心する一方で「マージンや広告費を上げれば売価に転化せざるを得ない」ことから低価格を維持するためコストを抑えた掲載を依頼し続けてきた。
ところが、そのブライダル誌の営業は「高く売れば良いではないですか」という提案をしてきたという。「他社の考え方や営業手法を否定するつもりはないが当社の営業方針まで踏み込んでこられたら袂を分かつしかない」ことから、掲載を見送るという。
ブライダルカウンターの営業手法についても、「紹介料無料」をうたっているが、「わざわざ告知するものでない」と、苦言を呈する。「恩恵を受ける店舗側からの紹介料が無料ならば告知することもあるだろうが、来場者の紹介料が無料なのは当たり前。誤解を与えかねない」という。
この業者は「インターネットの普及で告知の選択肢が広がった」として掲載停止の影響を抑えられる見込みだ。ブライダル誌の営業手法について「1社しかお付き合いをしていないので他社の手法は知らない」としているが、「業界全体の印象に影響を与えかねない」と、警鐘を鳴らしている。
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