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覆面ヘッドハンターの一刀両断!

滅びゆく人材紹介会社(1)~ビジネス"オンリー"
覆面ヘッドハンターの一刀両断!
2011年10月 4日 10:20
[覆面ヘッドハンターが見た日本 第5回]

<ビジネス"オンリー"!>

 ここ数年で、日本経済の景気停滞も拍車をかけ、「人材紹介会社は衰退、役割を終えたと言われている。人材紹介会社の歴史はわずか40年だ。現時点では、次のビジネスモデルはおろか、その方向性さえ見えていない。ビジネスオンリーでこの業界に参入していたところは旨味がなくなったので、とっとと撤退した。さすがに逃げ足が速い。

 筆者は、偶然にも「英会話学校」の栄枯盛衰にも立ち会っているが、絵に描いたように同じ道を辿っていると言える。その原因は明らかだ。どちらもビジネスオンリーでやってはいけないビジネスなのだ。英会話学校には、ビジネスより"教育"という、さらに優先されるべきテーマがあった。人材紹介会社も"人間の生きざま"をビジネスにして、お金を儲けてはいけなかったのだ。

 もちろん、ビジネスオンリーではなく、倫理観を持っていた老舗の人材紹介会社もあった。皮肉な話だがその多くは、この時を待たず数年前に、競争に負け、市場からの撤退を余儀なくされている。実は、この点も英会話学校の栄枯盛衰と酷似している。

<いわゆる「勘当」もの>

即入社した会社が自分に合わないことに気づいても... 日本の人材紹介会社のスタートは40数年前にさかのぼる。それは、欧米式の「ヘッドハンティング」という形で日本に上陸してきた。欧米では、元来、日本とビジネスパーソンのキャリア形成のスタイルが違っていた。今もそうである。その彼らの環境のなかで生まれた言葉が、いわゆる「ヘッドハンティング」という言葉だ。

 当時は日本では「転職」などという言葉はもちろん存在していなかった。高度経済成長の流れのなかで、終身雇用制度など、日本の誇れる会社制度がじゅうぶんに機能していたのだ。入社した企業を自分から辞めるということは、古い言葉なのかも知れないが、いわゆる「勘当」ものだったのだ。親戚からも白い目で見られたし、結婚などにも大きなハンディキャップになった。

 この時点では、人材紹介会社は社会の健全な発展のために、「人材の適材適所」実現をサポートするという明確な役割を持っていたように思われる。日本社会はいつもそうであるが、極端なのだ。当時は、インターン制度もないなか大学を卒業し、即入社した会社が自分に合わないことに気づいても、辞めることができなかったのだ。

(つづく)

【富士山 太郎】

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<プロフィール>
富士山 太郎 (ふじやま たろう)
人材紹介、ヘッドハンティングのプロ。4,000名を超えるビジネスパーソンの面談経験を持つ。紹介する側(企業)と紹介される側(人材)双方の事情に詳しく、各業界に幅広い人脈を持つ。


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