<バッテリー内蔵で停電時でも消火可能>
水防協の「乾式」システムは、バッテリーを内蔵していることで、停電時にも消火することができる。火災そのものが非常事態なだけに、さまざまな要因による停電併発リスクは小さくない。こうした時でも対応できる柔軟性が、利用者の安心感を高めている。ほかにもタンク、加圧ポンプが不要のメリットとして、省スペースでの活用が可能であるという点がある。このことにより、これまでタンク、加圧ポンプを置くスペースを確保できなかった建物にも設置可能となった。さらに、同システムは火災発生後消防隊の到着まで散水は継続される。
システムを開発した水道防災組合は、防災工事業者、設備工事業者、電気工事業者、建設業者など、それぞれの分野のプロ集団。コスト面や設置環境などにより、スプリンクラーが設置されなかったために発生した火災の悲劇に心を痛め、これ以上繰り返してほしくないという願いが、このシステムの開発につながったそうだ。
<「太陽光、エコポイントの次の目玉はこれだ!」とお墨付き>
とある大手ハウスメーカーの担当者は、既に水防協のスプリンクラーシステムに興味を持っている。「今まで住宅を売る際、太陽光、住宅エコポイントなどを目玉にしていましたが、これからは、この防災システムが住宅業界の第3の目玉になると思っています」と、興味を示す。実稼働2年間で、北は北海道、南は沖縄まで全国200カ所にこのスプリンクラーを設置した。福岡市や北九州市でも、設置実績を有している。
「このシステムは、お客様の希望だけでは設置できません。地元の消防局と水道局の承認が必要となっています。オーダーを頂いてから、承認を得る作業と移らせて頂きますが、なかには承認を得られない自治体もあります」との課題もある。しかしながら、承認を得られた場合は、消防局と水道局のお墨付きを得られることになるため、利用者にとってはとても心強いものになるのは言うまでもないだろう。
なお、現在、水防協は、同社横に常設展示場を設置して随時説明会を開催している。興味のある方は、以下のお問い合わせ先までお電話を。
<問い合わせ先>
■株式会社水防協
福岡市南区的場2-25-5-4F
電話:092-586-5331
FAX:092-586-5332
担当:吉崎、中村
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