福岡市東区のアイランドシティ(人工島)で、2011年3月末を開始時期としていた総合物流施設の操業が13年3月末に延期されていたことが明らかになった。
同施設はSPC(特定目的会社)の「博多アイランドシティプロパティー」が建設を予定。同社は、倉庫業のイヌイ倉庫(本社:東京都中央区、乾康之社長)とアメリカの不動産投資顧問会社が共同で設立したもの。
イヌイ倉庫は、第92期第1四半期報告書(11年8月12日発表)のなかで、「東日本大震災の影響もあり景気持ち直しの動きは弱く、物流業界では、保管残高が低調に推移」「(物流業)各社の物流コスト抑制および事業者間の価格競争等といった減収要因により、営業収益は前年同期比1,200万円減収」としている。
今回の延期の理由としては世界的な金融・経済環境の悪化などがあげられている。一方で、博多港は、周囲にコンテナ取扱量で日本に大きく差をつけているシンガポール、中国の上海・香港・深圳、韓国の釜山などの港をもつ。このような状況から、2年の延期はとりあえずの措置と見る向きは少なくはない。
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