中国自動車工業協会が13日、に発表したデータによると、9月の新車販売台数が前年同月比より5.5%増えて、164万6100台だった。今年の累計でも、約3.6%増となっている。
新華社通信によると、車の売れ行きが伸びる時期は、10月から2月にかけてという。国慶節の連休中には、多くの国民が車の展示場に集まったようだ。なかでも、合弁ブランド車の売れ行きが好調なようで、9月を上回る数字を出せそうだという。ただ、前年同月を上回る数字は厳しい見通しだ。
2010年の新車販売台数は、前年比30%以上も数字を伸ばした。しかし、今年に入り、伸びていると言ってもいまだ3%程度だ。8%の成長をもくろむ中国政府からしてみれば、何ともさびしい数字だ。世界最大と言われる中国の自動車市場に陰りが見えてきた。
中国の自動車販売は、政府の施策の影響をかなり受ける。中国財政省は先月、注号自動車市場におけるCO2排出削減への取り組みの一環として、省エネカーに対する補助金の支給基準を変更した。補助金を支給する燃費基準を、これまでの100キロあたり6.9リットルから、6.3リットル以下へと厳格化されたのだ。政府は2010年6月から省エネカーに対して、補助金を支給しているが、日を追うごとに縮小・厳格化され続けている。
中国の個人ユーザーの年間自動車走行距離は、2~3万キロと言われ、先進諸国と比べるとかなり長い。中国でもエコカーへの意識が高まりつつあるなか、新車販売台数アップは、政府の施策の、次の一手にかかっていると言える。
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