(株)リンガーハット(本社:東京都・福岡市、米濵和英社)が2012年2月期第二四半期(中間期)決算を発表した。それによると、同期は東日本大震災があり、一部店舗の一時的な営業停止、計画停電による営業時間の短縮などの影響を受けた。しかし、国産小麦を使用した麺と野菜国産化に加え、麺増量キャンペーンを継続しているちゃんぽんの「リンガーハット」業態が好調により、同業態では既存店売上高が+1.1%に。同中間期の売上高は173億2,300万円と前年対比で+2.9%の増収となった。ただし、とんかつの「浜勝」業態は「リンガーハット」とは対照的に既存店売上高は93.2%と苦戦。全体の増収幅は2.9%に留まった。
なお、利益面は豚バラ肉、小麦などの原材料の高騰や工場設備新設による製造原価の増加で売上原価が上昇したことで、軒並み減益に。四半期純利益は特別損失として資産除去債務会計基準にともなう影響額を6億1,200万円計上したことで、赤字となった。
福岡市中央区の西鉄天神大牟田線の福岡天神駅の周辺には豚骨ラーメン店を中心に麺を取り扱う店舗が多数を占め、競合が激しいエリアであるが、福岡市中央区天神のリンガーハット福岡天神店は毎日、昼間ともなると行列ないし待ちが発生するほどの盛況ぶりである。たしかに利用者となってみれば、500円(福岡天神店のちゃんぽんの価格)でお腹がいっぱいになるお得感を感じることができる。そうした企業努力による既存店の売上高の伸びと会社全体の増収は納得できるものがある。
■12年2月期第二四半期決算[連結](2011年3月1日~8月31日)
・売上高173億2,300万円(前年同四半期比+2.9%)
・営業利益5億8,300万円(前年同四半期比▲13.5%)
・経常利益5億2,200万円(前年同四半期比▲11.0%)
・四半期純利益▲2億5,500万円(前年同四半期は4億4,500万円)
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