中国国家統計局は18日、2011年7月から9月までの国内総生産(GDP、速報値)を発表した。前年同期比で9.1%増と、依然として高い水準で推移しているものの、3期連続しての鈍化となった。
2011年1月から3月期は、9.7%増、4月から6月期は、9.5%増。1月から9月の成長率はこれで9.4%となり、3四半期連続で成長が減速していることとなった。ただ、アメリカが1.3%増、ユーロ圏が0.2%増にとどまっている状況と比較すれば、依然として高い成長率を示している。
一方で、固定資産投資額は24.9%増。都市部の住民所得は7.8%増、農村部の住民所得は13.6%増と、内需は依然として好調だ。だが、新車販売台数累計が大幅に前年を下回るなど、マイナス要因も出てきている。成長鈍化の主な要因としては、ヨーロッパを中心とした世界経済の悪化が挙げられている。
経済成長戦略を示しつつ、インフレを抑制していきたい中国政府だが、9月の消費者物価指数は前年同期比を6%以上も上回り、銀行の預金準備率の引き上げや金融引き締め策の効果は今のところ見られていない。
世界の主要メディアなどは、2011年第4四半期の成長率は、さらに減速して、8%台になると予想している。
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