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出光興産「徳山製油所」~石油精製を2014年3月に停止
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2011年11月 2日 14:16

山陽新幹線.jpg 出光興産(出光佐三氏が出光商会を設立、北九州市門司区東本町が発祥地)の中野和久社長は1日、徳山製油所(山口県周南市)の石油精製設備を2014年3月に停止すると発表した。

 同製油所は1957(昭和32)年、旧海軍燃料廠跡地を利用して操業を開始。64年に徳山工場が完成し、周辺のコンビナート各社にエチレンを供給している。同社が保有する国内4つ(徳山・千葉・北海道・愛知)の各製油所の精製能力は64万バレルで、同製油所の精製能力は日量12万バレルで、最も規模が小さい。

 停止の理由は、同製油所は同社初の製油所として操業したが、プラント建設から半世紀以上経過して設備の老朽化が進んだこと。また、エネルギー供給構造高度化法で求められている重油の分解装置がないことなどが挙げられている。

 3製油所体制により平均稼働率は現在の70%台後半から90%台に高まり、年30億円のコストダウンが見込めるとしている。徳山製油所の敷地は66万㎡で、常圧蒸留装置や流動接触分解装置などは撤去するが、跡地は化学事業の強化などに充てる。また引き続き、周辺コンビナートへ供給するナフサなどのプラントを残し、一部石油化学原料の生産を続ける。

 社員290人は隣接する化学事業拠点の徳山工場や他の製油所に配置転換することにしているが、構内の保守作業等に携わる協力会社22社も影響を受けることになり、山口県の経済や雇用にも暗い影を投げかけることになる。

 石油業界では、出光のほか、昭和石油、富士石油が能力削減を実施し、政府が示した基準をクリアしている。最大手のJXエネルギーは日量20万バレルの能力を削減する方針を打ち出しているが、対象の製油所を公表していない。また、削減幅も含め検討中のコスモ石油や東燃ゼネラル石油などの対応に注目が集まっているが、いずれ出光興産に追従すると見られている。

 新幹線から眺める周南コンビナート、その象徴とも言える徳山製油所の火が消えるとともに、出光興産も西日本の精製拠点を失うことになる。

【北山 譲】


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