<サクセスストーリーをつくる!>
人材紹介会社や人材派遣会社は、国内求人の激減、円高の影響で、経営立て直しのために、韓国、中国、インドネシア、ベトナムなどアジアの海外拠点開拓を進めています。一方、国内における経営立て直しの一環として考えられたアイデアのひとつが「朝活」などだと思います。
しかし、この仕事はビジネス「オンリー」で考えてはいけない業種なのです。ビジネスと併せて崇高な"社会的使命"を持っていることを自覚して欲しいと思います。この点を忘れてしまうと、結果的には、業界は勿論、当事者にも良い結果は生まれないと思います。そしてこのことは、N社に代表される、"教育"を忘れてしまった英会話学校の栄枯盛衰の歴史で実証されています。
いくつかの大新聞は、この「朝活」の話題を好意的な論調で取り上げていました。おそらく、担当記者は業界のことや、その"社会的使命"を理解されていないのでしょう。よくある例ですが、提供企業側の情報を"面白い"というだけで、深く考えずに、垂れ流していては大新聞が泣きます。
読者の皆さんは信じられないかも知れませんが、筆者がお会いした大新聞の方も驚くほど勉強をしていませんでした。取材に来て、人材紹介業と人材派遣業の区別がつかなかったのには驚きました。新聞は社会の公器でもあります。もう少し記事を吟味して欲しいと思います。
人材の方には「卒業間近では、就活対策に関してはまったく手遅れです。冷静に考えれば理解できるでしょう。しかし、あなたの"キャリア形成"をトータルで考えた場合、ここで気づき、考え方を軌道修正できれば、人生で成功を勝ち取るだけの十分すぎるほど時間があります。自分の立ち位置を冷静に分析してみる良いチャンスかも知れません。ベルトコンベアーに乗せられてしまう前に...と、お伝えしたいです。
筆者は予言者ではありませんが、いま世のなかは「シナリオのない時代」に向かっていることは確かのような気がします。それは、万を越える人材の経歴を見ていると歴然としています。自分で、キャリアパス、サクセスストーリーを作ることが、大切であり、また可能と感じています。
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<プロフィール>
富士山 太郎(ふじやま たろう)
ヘッドハンター。4,000名を超えるビジネスパーソンの面談経験財界、経営団体の会合に300回を超えて参加。各業界に幅広い人脈を持つ。
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