福岡市中央区で11月11日、大人が本気で夢を語るプレゼン大会「ドリームプランプレゼンテーション(通称、ドリプラ)」の福岡大会が開催された。
「10分間で夢を語る。説明なし」というのが、同大会のルール。各プレゼンターは、10分間という短い時間で、自分の夢について、その夢を抱くようになった経緯から、その夢が実現するまでの物語、そして夢をあきらめない理由についてオリジナルの映像・音楽とともに語る。ポイントは観る者に、いかに共感・感動を与えるか――。
ドリプラは、起業家育成スクールを開催し、島根県・岩手県において400社以上の起業に携わった実績を持つ福島正伸氏が2007年に東京都ではじめた。今年からは東京都の大会を「世界大会」として位置づけ、日本と海外の1,000カ所で大会を開催することを目標としている。福岡で行なわれるのは今回が初。福岡からは5名のプレゼンターが選ばれ、「地域活性化」や「家族の幸せ」など、さまざまなテーマで自分の夢を熱く語り、会場は共感で包まれた。
このほか、プレゼンを挟み、「ナニワのメンター」(通称ナニメン)として、メンタルトレーニングや各地で講演を行なう(有)シンプルタスク代表の吉井雅之氏や、ベストセラー「名言セラピー」シリーズの著者でコピーライターのひすいこうたろう氏、07年のドリプラ東京大会で共感大賞を受賞し、12年には自身の夢であるホテル設立を実現させる、ザ・レジェンド・ホテルズ&トラスト(株)代表取締役CEOの鶴岡秀子氏が特別講演を行なった。
さらに、特別ゲストとして、東京ドームシティホールで12月10日開催のドリプラ世界大会に出場する三浦勝治氏がプレゼンを実施。宮城県で東日本大震災に被災し、現在も避難所暮らしを余儀なくされている三浦氏は、故郷の浦戸初島・桂島の復興という夢を語ったプレゼン「ふるさと愛ランド~ガレキに花を咲かせよう」で、涙と感動を誘った。
今回は、『感動大賞』として田中伸一さん「言葉がなくても思いが伝わる世界へ」、『共感大賞』として福田亜弓さん「大人の秘密基地プロジェクト」がそれぞれ受賞した。田中さんは「プレゼンで本当に感動するのかと思っていたけど、自分も感動した」「ぜひ来年は、皆さんにもドリプラに参加していただきたい」と語った。一方、福田さんは、「NPOの立ち上げで、仲間に自分の思いを伝えることができず、とても落ち込んでいるときに、プレゼンターに選ばれた。これは何か意味があると思い挑戦しましたが、(参加して)よかった」と、涙ながらに語った。
福岡大会の実行委員長を務める瀬尾茂和氏は取材に対し、「ドリプラを学校関係者の人にも見ていただいて、教育に取り入れてほしい」と、自身の夢を語った。来年の開催予定は今年と同じ11月11日(日)。同大会が盛大なものとなり、夢であふれる福岡になることに期待したい。
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