いま、「九州太郎」なる謎人物が運営しているブログ(『際立つ郷原氏及び第三者委員会報告書の世論誘導ぶりへの疑問 - 九州電力第三者委員会、郷原委員長、そして枝野経産大臣への疑問』)が、注目を集めている。
このブログは、九州電力(以下、九電)社内で、業務パソコンのアクセス制限を解除してまで閲覧が推奨され、更新されるたびに役員に記事が印刷して配られているとされている。九電トップの眞部利應社長も熱心な読者のようで、「やらせメール」問題を検証した元第三者委員長の郷原伸郎弁護士は17日の「最終メッセージ」と題された記者会見において、「眞部社長の口ぶりから、このブログのことを相当重要視しているようだ」と語り、閲覧のためにアクセス制限を解除したことも含めて、「あらゆる面でたいへんな問題」と批判した。
九州太郎氏はブログ開始時の記事で、「(古川康佐賀県知事と九電幹部との)退任時のあいさつが、九電による「世論誘導」、その背後の「佐賀県の主導」、佐賀県(知事)と九電の「不透明な関係」などの話にまで拡大され、大政治問題に発展してしまった」と否定し、いかにも不自然であると主張。また、枝野幸男経済産業大臣が、古川知事の発言が「やらせメール問題」のきっかけとなったとの事実認定を盛り込んでいない、九電報告書を「到底理解できず、これでは地元住民の理解が得られない」と一蹴した件も、「不自然極まりない。」とした。
その上で、「この一連の流れは、枝野経産相と郷原氏が呼応して、佐賀県と九電とを悪玉に仕立て上げることで、世間の関心を他にそらそうと動いているような印象を強く感じる」と記している。「やらせメール」問題は、これを政治問題化させて、原子力発電を巡るエネルギー政策における民主党の失政を覆い隠すために、でっち上げられたというのだ。これに対し、先の記者会見で、郷原氏は事実無根と、枝野経産相との結託を完全否定した。
このブログは、先月(10月)20日より本日(24日)現在まで、ほぼ毎日更新されている。
▼関連リンク
・九州太郎ブログ「九州電力第三者委員会、郷原委員長、そして枝野経産大臣への疑問」
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