スポーツ・芸術等の分野において、才能に恵まれた子どもたちを発掘・育成し、世界のひのき舞台へ送る―。テニスや高校野球の名門校として知られる柳川高等学校の校長兼理事長を43歳の若さで務める古賀賢氏。同氏が熱意を持って提唱する「エクステンション教育」と代表取締役として運営する株式会社K's Extension(ケーズエクステンション)について、話を聞いた。注目のインタビュー後半をお届けする。
――才能あふれる子どもを発掘・育成し、世界に通用する選手に育てる。つまり、これまでわが国が行なってきた「平均点を上げる教育」ではカバーしきれない「豊な才能の芽を伸ばす教育」ということだと思います。そもそも会社を立ち上げるきっかけは、何だったのでしょうか?
古賀 現在の教育は、全部が全部とは言いませんが、東大一辺倒と言いますか、相変わらずの偏差値教育というところがあります。もちろん勉強は大事です。しかし、それだけじゃない。画一的な枠には入りきらない才能豊な子どもたちがいるわけです。そして、世界と対等に戦える人材を育成するには、これまでと違った角度からの教育が絶対に必要であると長年思っていました。
――ところで、古賀社長はロンドン大学を卒業されていますが、世界を肌で感じてきて、日本人が世界に通用するためには何が必要だと思われますか?
古賀 感性です。世界で通用するためには、技術も大切ですが、感性も大事。
――古賀社長が仰る「感性」とは、具体的にどのようなものでしょうか。
古賀 たとえば、日本のゴルファーが世界で活躍するためには、国内のコースだけでなく、海外のコースも自分の庭だと思って戦えるかがカギになると思います。そういう感性ですね。それから、日本の教育のなかでは、子どもの頃に非常に光る個性を持っている、ある意味で突拍子がないような子どもだと、だんだん丸くなってきてしまう傾向があります。せっかく、その突拍子のなさが魅力だったにも関わらず。やはり、それでは海外で通用しないと思います。
――つまり、ただスポーツなどの英才教育をするだけでなく、内面的にも世界水準で戦える人材育成を目指すというわけですね。
古賀 僕はK's Extensionを通じて、スポーツのみならず芸術やアカデミックな分野でも、才能がある子どもたちを見つけて、世界に送り届けてあげたいし、それが直接、国益に繋がると考えています。
――日本という国に、そういう人材が必要とされていると。
古賀 はい。この活動は、ひとつの国づくりだと考えています。敗戦後の日本が、エコノミックミラクル―つまり、劇的な復活を果たした要因のひとつは「人力」だと考えています。人そのものの力。でも、そこが今は育っていない。なので、個々の人を育てていきたいのです。
――このインタビュー記事を読んで、うなずいている方はたくさんいらっしゃると思います。画面の向こうのそういった方々にひとことお願いします。
古賀 今の人材育成方法や教育のあり方で本当に良いのかということを、少しでも疑問に持たれているならば、この熱意や理念は伝わると信じております。是非、賛同していただければと思いますし、興味を持っていただけたなら、連絡を下さい。まずは共に語り合いましょう!
古賀と話していると「子どもたちが夢をみることができる社会にもう一度しようじゃないか!」そんな熱い気持ちがひしひしと伝わってくる。そして、柳川高校という文武両道の教育現場で日頃から子どもたちと接しているからこそ、その言葉には強い説得力があるのだろう。同氏の理念に賛同する企業経営者の出現とこのプロジェクトの成功を願って止まない。
<古賀社長からのビデオメッセージ>
(株)K's Extensionでは、今の教育や人材育成方法のあり方で良いのかということを疑問に持たれている企業様に賛同を求めています。是非、古賀氏の熱いメッセージに耳を傾けて下さい。 |
<プロフィール>
古賀 賢(こが けん) 株式会社K's Extension代表取締役。1968年8月4日福岡県柳川市出身。ロンドン大学を卒業後、2002年に柳川高等学校の理事長に就任し、09年からは同校校長を兼任。テニスは中学時代に日本一に輝く腕前。好きな言葉は「凛として」。趣味はテニスとゴルフ、ミュージカル鑑賞。
≪ (前) |
※記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら