<2012年版ミシュラン掲載へ>
秀ちゃんラーメンは、2012年春を目途にニューヨーク3号店を出店する。同店は名店ひしめく博多のラーメン界にあって濃厚なスープと独自製法の麺で高い人気を誇る。東京には「ラーメン屋秀」を構え全国的にも高い注目度を有する。ニューヨークには昨年6月に進出。旗艦店「HIDECHAN RAMEN」と鳥ベースのベジタブルラーメン店「TOTTO RAMEN」をオープンし、ニューヨーカーに強烈な印象を与えた。現地では2012年ニューヨーク版ミシュランに掲載されそうで最高峰の評価を得ている。3号店はマンハッタン51 丁目10番街の「TOTTO」店そばに出店する。将来的にはニューヨーク近郊に10店舗程度の展開を見込んでいる。
同店は「日本のラーメン文化を世界に広げる」という思いのもと、香港にも進出を終えている。台湾、北京、バンコク、シンガポール、クアラルンプールなどからの出店依頼や計画がある。また、国内主要店舗にも出店していく予定だが「スタンダードを守る」(河原秀登代表)のが同社のスタイル。急拡大せずに年間2店舗程度の出店が目安となる。まずは来年大分駅に「博多だるまネクスト」を出店する予定だ。
<今も続ける被災地支援>
「ラーメンを当たり前に食べてもらう」ため素材、製法などあらゆることにこだわる同社は業態も追及する。「秀ちゃん」のほか「博多だるま」や「博多つけ麺秀」など幅広いスタイルを持つが、膨大なデータをもとに各市場から最も求められている形で出店するのだ。
一方で「博多だるま」のカップ麺も出した。店舗で提供しているラーメンとは別のものになるのはしかたないが、河原氏は当初カップ麺製作に否定的だった。だが、尊敬する業界の先輩が「店舗にどうしても来れない多くの人がいる。そうした人に味の雰囲気だけでも感じとってもらえれば」と、製作したことに影響を受けて自らも後に続いた。ラーメンへの強い思いが河原氏を突き動かすのは国難に向かい合った時にも表れた。
河原氏は東日本大震災の混乱が収まらぬ3月23日に被災地入りしている。文字通り道なき道を「緊急車両」扱いで走り抜け、気仙沼市の鹿折小・中学校で合計800食のラーメンを提供した。最後の1食を渡し終えた時仲間からノート紙を渡された。皆が必死だったので誰がいつ置いたかわからないという。女の子と思わる文字で「4時間並んだかいがありました。とてもおいしかった」と記されてあった。宝物となった「手紙」は本社の額縁に入れて飾ってある。
「日本人は良くも悪くも忘れっぽい」という河原氏はラブフォーニッポンの仲間とともに今も毎月被災地を訪れている。
■(有)ディアンドエイチ
代 表:河原秀登
所在地:福岡市中央区白金2-8-12
TRL:092-534-7771
FAX:092-534-7772
■HIDECHAN RAMEN NY
248East 52ndstreet New York
■TOTTO RAMEN
366 West 52ndstreet New York
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら