インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。その中から興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
上海市に拠点を置くメディア新浪科技は、中国インターネット事業者大手の巨人網絡が、バーチャル結婚ゲーム「征途2」のユーザーの調査データに基づく興味深いレポートを発表した、と報じている。
レポートによると、ゲーム上での離婚率は32.7%で、現実社会の大都市、北京や上海などにおける離婚率40%を下回ったという。そのうち、1990年代生まれは、仮想空間上では、70年代生まれと80年代生まれよりも安定した結婚生活を送っているという。調査を行なった会社の分析によると、80年代、90年代の女性が特に、ゲームに熱中している割合が高く、90年代生まれの離婚率が低いという。離婚率のトップは、海南省で、現実社会で離婚率の高い大都市の北京や上海と異なる結果になった。
「征途2」昨年夏に発表されたゲームで、巨人網絡の代表的な作品のひとつ。オンラインゲームでは異例の、同時接続者数が30万人を超えるという記録を打ち出したヒット作となっている。
今回のレポートはその膨大なデータベースをもとに、昨年1月から1年間かけて、600万人分のデータを採取した。そして、年齢、経済力、地域分布などの要素は、ゲーム上での結婚や離婚には、あまり影響を与えていないことがわかったという。
中国では、仕事もろくにせずに、オンラインゲームにはまる若者が急増していて、社会問題にも発展しているが、現実世界とは異なる仮想空間でのデータ分析もなかなか興味深いものがある。
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