大型連休最終日の6日、福岡市博多区の大型商業施設・博多シティ前で、みんなの党の街頭演説会が開かれた。演説を行なったのは、渡辺喜美代表以下、現在、福岡県内の選挙区で公認候補予定者となっている医師・竹内今日生氏(1区)、福岡市議・寺島浩幸氏(3区)、元福岡県議・佐藤正夫氏(10区)の3名。「みなさんには伝家の宝刀である選挙の1票がある」(竹内氏)などと、それぞれが聴衆へ支持を呼びかけた。
「自民と民主しか選択肢のないことは一番不幸なこと」という渡辺代表は、民主党や自民党を「中央集権党」「同じ穴のムジナ」などと批判。増税に関しては、「政府に金融資産500兆円があるという"不都合な事実"を隠している」「『天下りを放置して増税しても砂漠に水をまくようなもの』と言っていた野田佳彦氏が官僚にマインドコントロールされている」「自民党とまったく同じ増税政党」と、切り捨てた。
また、党設立時からのアジェンダ(脱官僚・地域主権・生活重視)に「脱原発」「電力自由化」を加えて強調。現状を「統制型社会主義電力供給システム」とする渡辺代表は、電気通信事業の自由化を例にあげ、発送電分離と競争原理を電力市場に取り入れれば電気料金は下がり、サービスは向上すると強く訴えた。
今回の遊説は、大阪維新の会や減税日本といった、注目される地域独自の勢力が存在しない九州において、自ら新興勢力や第3極に位置づけているみんなの党が影響力を拡大する目的で行なわれたものと考える。渡辺代表は、連休中、公認候補予定者(5名)がいる大分、熊本、福岡の3県で遊説を実施。福岡では5日に北九州市で街頭演説を行なった。
渡辺代表はNET-IBの取材に対し、「(総選挙の時期について)場合によっては、民主党と自民党の話し合い解散で、そう遠くないと考える」という見方を示し、「九州方面での出遅れを取り戻したい」と遊説の目的を説明。また、全国で300名の候補者を擁立するとしている大阪維新の会については「我々が擁立できないところでは、ぜひ、立ててもらいたい」とコメントした。
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