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イケアが競合店に与えた意外な影響
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2012年5月14日 11:45

0514_ikea.jpg 家具激戦区の新宮町にイケアが出店して1カ月が経過した。1店舗の規模や集客力で既存の国内勢とは圧倒的な差があるガリバーの出現は、近隣店の業績への深刻な影響を連想させるものとなった。実際にイケアの集客力はオープン直後から凄まじく、今も勢いは止まる気配がない。ところがある競合店は「家具類の売上げが伸びている」ことを指摘する。とりわけソファなどリビング関連商品の伸びが顕著だという。イケアの出店により購買意欲を刺激された効果が大きいと考えている。同店のほぼすべての来店客がイケアを見てから訪れており、イケアで購入予定だったものが同店の購入に繋がっているパターンが多いからだ。一部年齢の高い世代を中心にセルフサービス方式とフラットパック用のデザインに違和感を覚えている顧客を手堅く拾っている印象だ。「他店も同様に新宮店が伸びている」と感じている。実際にSAKODAは「新宮のインテリア需要が伸びるのはいいこと」と前向きに捉え、イケア進出決定後の昨年10月にあえて出店した。これまでのところ同社の読みは当たっている。

 一方で、ある近隣店では雑貨など小物の売上げが落ちている。「品揃えや価格で勝負はできない」とこの分野では闘い自体を避けたい気配だ。確かに既存店を振り返ってみると「イケアに毎日でも行きたい」と重宝する関西の40代女性は「スマートでおしゃれ、小物は自分のイメージしているものが見つかる」と小物を高く評価している。

 思わぬ相乗効果を近隣店にもたらしたIKEAの出店だが、新規需要だけで予想される100億円を叩き出すことはあり得ない。小物のように既存店への影響は不可避だ。実際にニトリは今秋に移転拡張を予定しており事実上の対抗策を講じてきた。一体どこが影響を受けるのか。もはや家具店を超えた底力を持つイケアの影響を受ける業態・企業は予想しがたく、予断を許さない。


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