世界約90カ国に存在する「緑の党」。ドイツでは、脱原発を決定させ、フランス、アイルランド、チェコなどでは、連立政権に参加している。また、欧州議会では、数十人のヨーロッパ緑の党の議員が活躍している。ノーベル平和賞を受賞し、「MOTTAINAI」キャンペーンでも知られる、故・ワンガリ・マータイさんは、ケニア緑の党のメンバーだった。世界で注目される、緑の党のネットワーク「グローバル・グリーンズ」のなかに、いま日本の緑の党が誕生し、加わろうとしている。3.11を経て、エコロジカルな発想と自立した市民の創出が求められる日本で、緑の党はどんな役割を担うのか。
2008年に「みどりの未来(共同代表:須黒奈緒)」が発足し、2012年7月に「緑の党」を結成すること、そして、2013年夏の参議院選挙に挑戦することが決まった。あす27日には、「緑の党」結成総会が東京で開かれようとしている。
以下は、緑の党が掲げる基本政策。
緑の党が実現しようとする基本政策~「2030みどりのアジェンダ」
1.脱原発と再生可能エネルギーへの全面的な転換
すべての原発を廃炉へ、2020年までに再生可能エネルギーを30%に増やし、温室効果ガスは30%削減。
2.ケア・フード・マネーは地産地消
地域循環の第6次産業ビジネス支援、緑の共生経済で雇用創出、地域再投資法で地域再生。
3.食は自給率アップで安心確保
食料自給率80%に倍増。フードマイレージを3分の1に。遺伝子組み換え食糧は輸入・生産禁止。
4.すべての人に生存権の保障
月10万円のベーシック・インカム導入。医療・介護・育児・教育・住まいのサービスを大胆に拡充。
5.雇用の分かち合いでスローライフ
労働時間を年1,300時間に短縮。同一価値労働同一賃金の実現と最低賃金の引き上げ。
6.公正な税負担で社会保障の充実
所得税の最高税率を70%に戻し、金融・資産課税の強化と環境税の導入。
7.シングル社会&多様な家族
選択的夫婦別姓、専業主婦控除廃止など民法・税制改正、登録パートナーシップ法制定へ。
8.多文化共生のフェアな社会
移住労働者に日本人と同等の労働条件、定住外国人に地方参政権、アイヌ民族議席を。
9.誰でも立候補できる選挙制度
企業・団体献金の禁止。18歳から立候補もOK。供託金ゼロ。ハードルの低い比例代表100%。
10.住民自治の徹底
常設型住民投票制度や参加型予算などを定めた「市民自治法」の制定。
11.共に生きる北東アジア
「日米同盟」見直し、「思いやり予算」廃止、米軍基地ゼロ。北東アジア非核地帯を実現。
12.公正と連携のグローバル社会
国際連帯税・通貨取引税で、環境対策と途上国支援、投機マネーコントロール。
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