任期満了にともなう山口県知事選挙は7月29日に投開票され、無所属で新人の元国土交通審議官・山本繁太郎氏(63)=自民・公明推薦=が、25万2,461票を獲得し初当選。同じく無所属で新人の元大阪市特別顧問・NPO法人環境エネルギー政策研究所長の飯田哲也氏(53)は、18万5,654票を獲得。周南市では2万6,306票で、山本氏の2万617票を上回るなどの健闘を見せたがおよばなかった。
山本氏は引退する現職の二井開成知事からの後継指名を受けて3月に立候補を表明し、保守王国と言われる同県で自民・公明推薦を得て、磐石の態勢で臨んだ。同選挙には4人が立候補したが、事実上、飯田、山本両氏の一騎打ちとなった。投票率は45.32%で、前回から8.11ポイント上昇。当日有権者数は118万5,025人、投票者数53万7,077人、有効投票数は53万0,683票であった。
当選した山本氏は選挙戦で、上関原発新設計画について埋め立て免許の延長を認めない二井知事の方針を継承。原発問題はメインの争点ではないとした。また、米海兵隊オスプレイ問題でも、安全性への県民の不安が払拭されない限り反対という現職知事の姿勢を全面的に支持するなど、現職後継を全面に押し出して選挙戦を戦った。同氏は、記者会見で、山口県政の最大課題について「雇用対策、そのベースになる産業の再生に全力をあげる」と語った。
■選挙結果
山本 繁太郎氏 25万2,461票 当選
飯田 哲也氏 18万5,654票
高邑 勉氏 5万5,418票
三輪 茂之氏 3万7,150票
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