10月25日、福岡県などが主催して新卒者等向けの合同就職面談会・説明会が福岡市九電記念体育館において開催された。約1,500人の新卒予定の学生が参加し真剣な就職活動を展開。国内の厳しい経済状況を反映した。対する企業も150社を超えるなど、こちらも質のいい新卒予定者を採用して戦力の強化を図るなど熱い面談会となっていた。
2011年度の大卒就職状況調査(文部科学省などまとめ。全国112校6,250人対象)によると「大学(学部)は93.6%(昨年同期比2.6ポイント増)、短期大学は89.5%(同5.4ポイント増)、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では93.6%(同2.9ポイント増)、また専修学校(専門課程)を含めると93.5%(同3.3ポイント増)と、若干ではあるが改善の兆しが見えてきたところ」としている。
確かに、文科省などが発表した資料では就職率の改善が図られていたものの、円高や近隣諸国との政治摩擦の影響もある。輸出に陰りが漂い内需も政策のエコポイント後の次の一手が見えてこないこともあり、日本経済は未だに厳しい見通しだ。このため就職活動も楽観視はしていられない。「今は厳しい就職状況と聞いているので地場でもいい会社があれば受けてみたい」と就職活動に熱心な学生はそう語る。このためこういった合同の就職面談会は学生にとっても良い情報収集となり、企業も厳しい市況がゆえに質のいい人材を確保したいと双方の思惑が交錯している様子が見られる。
氷河期と揶揄される就職戦線。この厳しさのなか学生にとっても「就職」という人生の戦いが始まった。自分の思いに沿った就職が出来るように情報収集を怠るなかれ。
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