<消費増税撤廃を強調>
25日、小沢一郎衆議院議員らの立ち上げた新党「国民の生活が第一」の結党記念パーティーが都内のホテルで行なわれた。同党代表の小沢氏は、「3年前に民主党は消費税増税を約束していません。現政権は、国民との約束を放棄し、消費大増税に向かって走っている。国民への背信行為となる。そのようなことは認められない。国民との約束を守るために新党を作った。消費増税を凍結しなければならない」と、旗印に掲げた"国民の生活を第一"に考えて行動するという決意を表明した。
次の総選挙は、今後の日本経済にとっても大きな節目となる。小沢氏は「総選挙がいつになるのか、まだわかりませんが、衆議院は任期まで10カ月。デフレを脱却し、消費増税を撤廃し、新しいエネルギーを開発することを、愚直に訴えていきたい」と力強く語った。その後、コラムニストの勝屋誠彦氏らが壇上で応援のメッセージを送った。
<脱原発の実現目指す>
同党は、東日本大震災からの復興と10年後をメドにした「原発ゼロ」を政策の軸に据えている。福島県二本松市の三保恵一市長が登壇し、「復興庁の創設に力を注いでもらったが、現地の復興は遅々として進まないことに危機感を覚えている。脱原発を進める第一歩。国民の生活が第一のみなさんの活躍を心からお願いしています」と、結党の祝辞とともに福島県の窮状を訴えた。
小沢氏らは18日から20日まで、先進国として脱原発を粛々と進めるドイツに視察に行き、日本でも脱原発を推進する意向を強めた。小沢氏は「ドイツでは、閣僚、地元の商工会の人にも会って話を聞いた。ドイツでは全政党が脱原発で一致して実現の方向に向かっている。日本では、脱原発を掲げる政党は、いまだに、国民の生活が第一だけですがドイツに実現できることは、日本にも努力すればできるはず。新しいエネルギーを開発していこう」と、エネルギー政策の転換にも力を入れる。
2009年の政権交代時に掲げられた民主党のマニフェストは国民との約束。政治家としての筋を通そうという小沢氏の決意に、駆けつけた多くの支援者から拍手が送られた。
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