福島第一原発事故から1年8カ月を迎えた11月11日、市民らが全国各地でいっせいに集会を開くなどして、「原発ゼロ」を求めた。福岡市でも、博多区の冷泉公園で「さよなら原発!福岡集会」が開かれ、約1,500人(主催者発表)が参加した。
集会では、脱原発の願いを込めて100組の母子の写真を収めた写真集『100人の母たち』をまとめた写真家亀山ののこさんが「子どもたちの未来のために原発を止めよう」との思いを訴えた。
集会後、参加者は天神パルコや大丸、三越前を通って九州電力本店前までパレードした。子ども連れの母親や父親たちが、亀山さんの撮った写真パネルを掲げたり手作りの旗を振って、「原発いらない」「子どもを守ろう」などと街頭の人にアピール。呼びかけに応じて、学生服姿の中高生がパレードに加わる姿もあった。
パレードの終点となった九州電力本店前でも、参加者が唱和を繰り返した。解散する時、「原発とめよう!九電本店前ひろば」の青柳行信さんが「きょうはありがとう。また来てください。また会いましょう」と声を掛けていた。
集会では、香春町の加治忠一町長、福智町の浦田弘二町長が寄せたメッセージが読み上げられた。採択された集会宣言は、原発の被災者にまともな補償がされていないことや放射能汚染の広がりを指摘し、「多くの市民・国民は『原発のない社会』の実現を切望しています」と表明。原発ゼロを先送りし、大間原発(青森県)建設を再開する原発固執勢力の巻き返しを批判し、政府に対して「全原発からただちに撤退する政治決断」「即時原発ゼロの実現」などを求めている。
12月9日には福岡市中央区天神の須崎公園で「脱原発キャンドル・ウォーク」が開かれる(脱原発クルーズ「ピース&グリーンボート2012」主催、「さよなら原発!福岡」協賛。問い合わせ先=九電本店前ひろば・青柳さん080-6420-6211)
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