<原発は「いのち」、消費増税は「くらし」の問題!>
――現在、気がかりなことがあります。ネットを見ると、民族派とか右翼の書き込みが増えています。政権与党、政治家に失望した反動ですが、ここぞとばかりに、声高になってきています。どのようにお感じになりますか。吠えたほうが正しいという風潮さえ見られるのです。
小沢 わたしが一番心配していたのもそのことです。政治が混迷し、政治家も政党も信頼出来ないとなると「民主主義」の否定につながります。このような状況の際には、必ず右か左の極端に、日本の場合は右が多いのですが、振り子が振れます。今その兆候がすこしずつでてきています。
これは、日本の「民主主義」にとって危機的状況です。真面目な民族主義は良いのですが、その風潮にのっかり、単にパフォーマンスだけで声高に叫んだり、扇動したりすることは危険なのです。
どうしても、正しい勢力が、正しい政治を行ない、議会制「民主主義」を守って行く必要があります。
――民主党や政治家に対する失望感から、全国各地の投票率が下がっています。この点について如何ですか。
小沢 正直、「民主主義」の危機を感じています。今「第3極」と言われているところも、右から左まで考え方はもちろん、政策もバラバラです。基本的な理念、政策で大きく異なるようでは勢力結集に展望は開けません。重要政策の違いを棚上げして、選挙で連携、協力しても上手くいくはずがありません。それは、今回の民主党の失敗例で、国民の多くが理解されているところだと思います。
その意味で、議会制「民主主義」を守って行く、守ることができる政党が必要なのです。「国民の生活が第一」はそのために結成したのです。ぜひ、その任を果たしたいと思っています。
――「国民の生活が第一」の基本政策は実に明快ですね。(1)命を守る「原発ゼロ」へ!(2)生活を直撃する「消費増税」は廃止!(3)地域のことは地域が決める「地域が主役」の社会を!
特に原発は、現在言われているところで、国民の反対は60%程度ですが、煮詰めていくとドイツと同じ80%近くになるとも聞いています。
小沢 原発問題は「いのち」、消費増税は「くらし」という、国民にとって直接、最も大切な問題です。今、大手のマスコミは消費増税賛成、原発推進という立場をとっています。その大手のマスコミの調査で、原発反対が60%を超えるのですから、実態はおっしゃる通り80%は大きく超えるのではないかと思っています。
ですから私は、党員に対して草の根の活動をやりなさいと号令をかけているのです。必ず、理解いただけるという自信があります。先日の25日のパーティーも、野党になって、大会社、団体は離れ、動員をかけることができなかったにもかかわらず、沖縄から北海道まで4,200人を超える方々に参集いただきました。私も、とても感激しましたが、党員も皆元気になったと思います。
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・豪腕ではなく憂国の士、小沢一郎(前)
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