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飯田哲也氏・激動の2012年「これからが始まり」(7)
政治
2013年1月 4日 07:00

<"実現する"ことへのこだわり>
 県知事選に出馬したことをきっかけに、政治家、実務家として、実際に「変えていく」手法を、飯田哲也氏は学んだ。ネットワークを立ち上げ、味方を増やすことで、政治的な影響力を伸ばそうとしてきた。「エネルギー政策の分野では、国際級のプロ。国際級のプロがどの水準で政策を作っていくかはわかる」と、本物の脱原発実現へのプログラムを作れるのは自分しかいないと、自負する。
 脱原発を図り、放射性廃棄物を安全に保管し、エネルギーを自然由来の再生可能なものにシフトしていく。「風力、太陽光などエネルギーの種類やそのポテンシャルというよりも、変えていくのは"人間の力"なのです。現実にしていくのは、人間社会の力。変わっていくまでの枠組みを作る仕事をしたいと思う」と飯田氏は語る。

iida_3.jpg 知事選以降、支援者が短期間に集まり、輪が広がった。ただ、保守王国と言われる山口だけあって、自民党の牙城は堅い。県、市、町と縦につながる固い支持基盤を持っている。山口県内の各市町村議会、県議会を軸にして、自民党の議員、党員たちも抜かりなく、泥臭く、日ごろから支援の輪を広げる選挙運動をしてきた。地域の要望に応えてきたからこそ、揺るぎない土台が出来上がっているとも考えられる。
 積み重ねてきた時間では、自民党の方が長く、結束力を持っているのは確か。その牙城を崩すことができるのか。簡単ではない。議論を重ねるため、膨大な時間がかかるだろう。反対勢力を説き伏せるのも容易ではない。
 「山口を、今後の日本の地域分散型のモデルになるように、作っていきたい。政策と知恵によって社会を変えていくことはできる」と、実現することにこだわったからこそ、日本未来の党の結党に関わり、国政にも立った。

 支援者の一人は、「飯田さんの支援者は自然発生的に集まった感じ。飯田さんのような地方に希望を与えてくれる人を、山口の人は、求めていたのではないか。ただ、その一方で、原発を守りたい組織とつながりのある人もいるし、守旧派の人が多いのも事実。自民党の人気は根強い」と語った。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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