このほど「B-1グランプリ in 北九州実行委員会」から昨年10月に行なわれた同イベントの大会報告書が公表されました。今回から何回かにわたって、この報告書と北九州市立大学都市政策研究所南博准教授の研究報告書「B-1グランプリ in 北九州の集客に関する研究」(北九州市立大学都市政策研究所、2013年3月)により、この大イベントの意義および地域への経済波及効果等について報告します(本来、両報告書を個別に資料典拠を示すべきですが煩雑なので以下の概要では両報告書を参照したことを表し、ここでは個別の典拠は示しません)。
「第7回B級ご当地グルメの祭典!B-1グランプリ in 北九州」は、12年10月20日(土)、21日(日)に会場を小倉都心部に設定して開催されました。両日とも素晴らしい晴天に恵まれています。
そのおかげもあって来場者数は、過去最高の61万人(土曜日21.8万人、日曜日39.2万人、当初見込数50万人の22%増し)と、前回まで最高の第6回開催姫路市の51.5万人を10万人近く上回っています。
主催者は、先の実行委員会とともに一般社団法人B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(愛Bリーグ)となっており、この両団体がこのイベント開催に当たり1年前から準備にとりかかっています。関係者の苦労がしのばれます。
会場は、北九州市役所前のリバーサイド会場(勝山公園)と小倉駅新幹線口のシーサイド会場の2カ所に分かれています。
参加団体は、前者会場が34団体、後者が29団体の計63団体です。この参加団体数も前回に並んで過去最多です。これら各地の団体がご当地グルメを1食300~500円で提供するわけです。客は、事前または当日に1,000円のイベントチケットを購入するのですが、その販売数が実に20万5,274冊(前売9万5,162冊、当日11万112冊)で、この売上だけでも2億円超。このチケット、会場外の近辺の商店街でも金券として使用できるのですが、その使用状況は、会場での使用額1億7,825万円(89%)、会場外での使用額2,269万円(11%)でした。私も小倉地区のまちづくりに関わっておりましたので、当時、このイベントをやってもまちに人(客)が流れてくるのかという疑問の声も聞いていましたが、この数字を見ても結構な額の消費が行なわれていたことがわかります。
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