今年中に開催されるかどうかさえも明確にされていなかった「日本vs台湾・代表チーム親善試合」。11月上旬に台湾で開催されることは発表されたものの、肝心の「台湾プロ野球リーグ(中華職棒)」からは選手が「不参加」となることが、明らかになった。
3月のWBC東京ラウンドで激戦を繰り広げた日本と台湾の代表チーム。今でも台湾のテレビのトーク番組では、出演者間の「語りぐさ」になるほどの熱戦となった。試合を制した日本はアメリカラウンドへと進出、敗れた台湾は翌日の試合でもキューバに敗れ、東京ラウンドで敗退。明暗を分けた試合になったが、「日本vs台湾」での台湾チームの礼儀(試合終了後にグラウンドで大震災被災者に向けて哀悼の意を込めたお辞儀)に、日本の野球ファンからも「感謝」と「感動」の気持ちが高まり、「両国の友好と野球への情熱を再び形に」という気運も高まっていた。
しかし、再戦は「日程調整」で難航した。両国の野球関係者間では「早いうちに主力メンバーでの再戦を」という願いがあった。しかし、「いつ開催するのか?」というところの折り合いがつかなかった。両国のプロ野球リーグのペナントレース、クライマックスシリーズが終了するのが10月上旬~中旬。日本シリーズ、台湾シリーズまで含めると11月上旬までかかる。となれば、「11月に?」となるが、11月に入れば、15日から各リーグのチャンピオンが出場する「アジアシリーズ」が開催(今年は台湾・台中)される。
12月に入れば選手は「オフ」に入る。当初、「台湾プロ野球リーグ」は日程面から「来年3月」を希望していたが、日本側との折り合いがつかなかった。妥協点を探した結果、今年11月での開催(11月8日~10日・台湾)となったものの、台湾からは肝心の「プロ野球リーグ(中華職棒)」の不参加が決定。WBCに3大会連続で代表メンバーとして選出されている高志綱選手は「出場したかったが、日程とリーグの判断があり、どうしようもない。残念だが、出場する台日の選手には精一杯プレーしてほしい」と思いを語った。台湾チームは、日本やアメリカなど海外でプレーする選手中心のメンバー編成となる。
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